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福田正博が痛感。フィジカルが弱い
日本代表は、何を磨くべきか (3ページ目)

  • 津金一郎●構成 text by Tsugane Ichiro

 表現方法の違いこそあれ、3人の監督ともに日本人の特長を生かしたスタイルを模索した。しかし、2014年W杯以降は最先端のサッカーを取り入れようとするあまり、日本人の特長を生かすサッカーが置き去りにされている感がある。

 現在のハリルホジッチ監督は就任以来、日本のフィジカルの弱さを指摘してきた。たしかにヨーロッパや南米の選手に比べて、試合中に体をぶつけ合った後でピッチに転がるのは日本人という光景は少なくない。日本代表がW杯でベスト8やベスト4という結果を望むのであれば、ハリルホジッチ監督の言うように、フィジカルを高めるのは必要なことだ。

 しかし、日本人がいくらフィジカルを鍛えても、もともと筋肉も、骨格も違う南米やヨーロッパ、アフリカの選手たちを凌駕することは難しい。これはサッカー以外のスポーツを見ても明らかだろう。

ただし、相手との体のぶつかり合いは必ず生じるが、真っ向勝負する必要がないのがサッカーという競技。フィジカルが弱点なら、コンタクトする回数を減らすように方策を考えればいい。

 以前、この連載で触れたが、バルセロナがパスを回すポゼッションサッカーを構築したのは、「弱点である空中戦やフィジカル勝負の回数を減らすため」だった。それがスタイルであり、勝つための戦術というものだ。

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