小笠原満男の大志「被災地から多くのJリーガーを生み出したい」 (4ページ目)
「『東北人魂』として活動し始めたものの、最初は手探り状態で、何をするのがいいのか、どういうふうに進んでいけばいいのかっていう疑問や悩みがありました。でも、活動の数を重ねて、みんなの話も聞いていくと、『復興の力になりたい』っていうところから始まって、ただせっかくやるんだったら、この活動を通して触れ合った子どもたちがJリーガーを目指してほしい、という思いになってきたんです。だから今は、僕らが活動することによって、東北全体のレベルアップにつながってほしいな、と思っています。その結果、東北のサッカー界がもっともっと強くなって、そこからいろいろな(プロの)選手が出てきてくれたらうれしいし、それが、僕らの恩返しだと思っています。
また、今回南相馬市に訪れた際には、福島にスタジアムを作りたいって話を聞いたんですが、喜んで署名させてもらいました。そういうところでも力になっていきたいと思っています。福島にスタジアムができたら、そこでまた、試合をしたいですし。選手としては、そういうのをモチベーションにして、まだまだがんばって、長く(現役を)続けていきたいですね」
震災から丸5年。まもなく被災地にも6度目の春が訪れる。小笠原をはじめ『東北人魂』のメンバーと触れ合った子どもたちの中から、Jリーガーが誕生する日も、やがてやってくるだろう。
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