福田正博が危惧する「今季の浦和レッズ唯一の弱点」とは? (4ページ目)
とくに青山は適任だ。ショートパスも、縦にロングボールを蹴ることもできるし、守備もしっかりできる。ペトロビッチ監督のサッカーを理解しているし、チームの「重石」になることができる。もちろん、青山が浦和に移籍をするかどうかは分からないし、広島に対しての礼儀もある。だが、欧州ではバルセロナから宿敵のレアル・マドリードに移籍したフィーゴという選手も過去にいた。これは極端な例かもしれないが、そういうことがあるのがプロの世界なのだから、補強について妥協すべきではない。
また、ペトロビッチ監督は会見でレオ・シルバの名前を出して、「(移籍金が)高くて獲得できなかった」という主旨の発言をしていたので、希望は持っていたのかもしれない。そこはお金をかけてもいいところだったと私は思っている。
■恵まれた環境にある浦和の「使命」
浦和は環境として非常に恵まれているクラブだ。人口の多い大都市部を拠点にしており、熱心なサポーターがいて、6万人収容のスタジアムがある。過去には、スタジアムが常に満員という時代もあった。そのポテンシャルを最大限引き出そうという努力をしないで、「今のままで利益は出ています。これ以上何を望むんですか?」と言うのだったら、ほかのクラブにこの恵まれた環境を譲ったほうがいい。
ビジネスエリアとして大都市を拠点にしているクラブだからこそ、できることがある。もちろん、浦和以外にも、環境として恵まれているクラブはある。ガンバ大阪、名古屋グランパス、横浜F・マリノス、FC東京などにも同じことがいえる。
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