宇佐美貴史の覚悟「得点王になる。それが四冠への必須条件」
ガンバ大阪
宇佐美貴史インタビュー(後編)
昨季、J1昇格1年目で三冠(Jリーグ、ナビスコカップ、天皇杯)を成し遂げたガンバ大阪。今季は、AFCチャンピオンズリーグ(以下、ACL)を含めて四冠を狙う。ACLではグループステージでいきなり2連敗を喫したが、逆転突破はまだまだ可能。そこで活躍が期待されるのは、昨季の三冠達成にも大きく貢献したFW宇佐美貴史だ。(前編はこちら)
躍進ガンバの原動力となっている宇佐美貴史。 昨季は、Jリーグ26試合に出場して10ゴールを記録。初のJリーグベストイレブンにも選ばれた。しかし本人は、その成績には満足していないという。
「ゴールが少なかったんでね」
宇佐美は、厳しい口調でそう言った。
昨季の出足は最悪だった。リーグ開幕目前の2月19日、練習中に左足首を負傷。全治2カ月の重傷で、しばらくは松葉杖での生活を余儀なくされたのだ。
「この時期に『なんでやねん』って思ったし、ほんまにがっかりしました」
リーグ序盤戦は戦列を離れて、ブラジルW杯に出場する日本代表入りも絶望視された。気分が落ち込む中、支えになったのは、家族だった。
「嫁には、感謝ですね。ドイツにいたときも(2011年7月~2013年6月/バイエルン・ミュンヘン→ホッフェンハイム)、試合に出られず、ストレスを溜め込んでいた自分の愚痴を聞いてもらったりして助けられたけど、今回も落ち込んでいる自分を励ましてくれて、いろいろとサポートしてくれました。松葉杖をついていましたから、家の中ではめっちゃ動きづらかったんですが、身の回りのことを含めて、僕がお願いしたことは、すべてやってくれました」
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