ガンバFW宇佐美貴史「ドイツでの悔しさは絶対に忘れない」 (4ページ目)

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun
  • photo by Getty Images

「ドイツへの移籍は『失敗だった』という人もいるけど、(自分は)行って良かったな、と思います。まず、サッカーに対する考え方が変わった。結果重視で、エゴイストになるぐらいやる、ということです。でもそれは、自分の結果のためじゃなくて、チームを勝たせるために、自分の結果を重視するエゴを大事にするということ。

 それに、ドイツから帰ってきたことで、今のポジションと(新たなプレイ)スタイルに出会えた。ドイツに残っていたら、自分のプレイの幅を広げることはできなかったと思う。もちろん、ドイツで何もできなかった悔しさというか、ドイツで抱いた反骨心は、今もギラギラしています。それは、絶対に忘れてはいけないし、忘れようもないですけど」

 もしかすると、昨季の19ゴールは、宇佐美のさまざまな思いが詰まったものだったかもしれない。

「今季は、J1での戦い。ドイツでの経験を忘れずに、昨季やってきたことを、ひとつずつ高いレベルにしていかないといけない」

 宇佐美にとってJ1での舞台は、2年半ぶりになる。だが、あのとき以上にやれる手応えを十分に感じている。

(つづく)

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