検索

【ワールドカップ】サッカー日本代表が進むべき道 スペインの「構造」に選手を当てはめると? (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Yoshiyuki Komiya

【際立つ「サッカーIQ」の高さ】

 さらに言えば、スペインの強さは「サッカーIQ」に尽きる。

 たとえば、ラウンド16のポルトガル戦と準々決勝のベルギー戦で決勝点を決めたミケル・メリーノはサッカーIQの権化と言える。試合の流れに適応する能力が高く、試合途中でもフィットし、敵にダメージを与えることができる。所属するアーセナルでは、偽9番や攻撃的MFなど、与えられた場所やポジションで最高の働きを見せているが、賢さの賜物だ。

 スペインは、チームとしてボール技術とサッカーIQを最大限に生かすシステム、構造で戦っている。

 フォーメーションは変則的な4-3-3で、中盤の分厚さに特徴がある。ロドリのようなアンカーや、ペドリやオルモなどのインサイドハーフだけでなく、サイドバックやトップの選手も連係に参加。ときにクバルシなどセンターバックもボールを持ち上がり、両サイドに展開する。そこからヤマルのようなアタッカーが崩し、崩しきれない場合も再び中盤でボールを回し、時間と空間を有利に使って次の攻撃を繰り出す。

 日本もこの形なら、ボールプレーで真っ向勝負ができたのではないか。

 中盤では、鎌田大地、佐野海舟、田中碧、守田英正(次の大会は佐藤龍之介に期待がかかる)のようなMFが攻撃の策源地となっただろう。たとえばブラジル戦の終盤も、最終ラインを4バックに変更して中盤を分厚くすれば、攻守を安定させることができた可能性がある。日本はボールを持つことを放棄したことによって、相手に好きなように攻められ、最後は失点を喫した。必然の敗北だったのである。

 森保ジャパンは3-4-2-1を用いたが、中村敬斗、堂安律のような生粋のサイドアタッカーをウイングバックで起用したことは、控えめに言っても「宝の持ち腐れ」だった。サイドから1対1を制して切り込める選手は極めて貴重だ。もしヤマルをウイングバックで使う監督がいたら、即刻クビだろう。

2 / 4

  • Googleで優先するソースとして追加

Googleの「優先ソース」について

キーワード

このページのトップに戻る