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森保一監督、新戦力のテストはいつやるの? 最終予選を突破したあとの強化ビジョンを尋ねたところ... (5ページ目)

  • 戸塚 啓●取材・文 text by Totsuka Kei

【作業を同時進行でやる代表の難しさ】

── 5大会連続出場を目指している長友佑都のような選手と、パリ五輪に出た選手が同じ時間を過ごすのは、どちらにとっても刺激になると思うのです。

「そこはもう競争相手、ライバルでしょうが、お互いに刺激を与えられる関係で、いろいろな相乗効果が生まれてくると思っています」

── チーム全体が底上げされていきますね。

「代表の活動は親善試合であれ、すべて公式戦と捉えています。クラブチームならプレシーズンがあり、選手を試し、戦術を試し、それからシーズンへ入っていく流れになりますが、代表では試合をしながらそういった作業を同時進行でやらないといけません」

── 次の活動は3月になりますが、昨年11月から4カ月ぶりとなります。しかし、いつもどおり数日の準備で1試合目に臨みます。

「そこは難しいところがありますけれど、選手を多く招集させてもらうことで、いろんなことが可能になっているところはあります。今現在の戦いもそうですけれど、チームの土台がより強固になる、厚みを増すことをやっていきながら、勝つ可能性を上げていきたいと思うのです」

   ※   ※   ※   ※   ※

 森保一は日本代表監督だが、元Jリーガーにして元日本代表であり、若くして海外サッカーに親しんできたサッカー通でもある。

 日本代表について聞かれることの多い彼だが、いつもとは違う種類の質問をされたら、どんな反応を見せるのか。

 インタビュー後編では、森保監督のサッカー観についても語ってもらう。

(つづく)

◆森保一・後編>>「僕は性格が、かなり悪いのです」


【profile】
森保一(もりやす・はじめ)
1968年8月23日生まれ、長崎県長崎市出身。1987年に長崎日大高からマツダに入団。1992年にハンス・オフト率いる日本代表に初招集され、翌年「ドーハの悲劇」を経験。サンフレッチェ広島→京都パープルサンガ→広島→ベガルタ仙台を経て2004年1月に現役引退。引退後はコーチとして広島とアルビレックス新潟で経験を積み、2012年に広島の監督に就任。3度のJ1制覇を成し遂げる。2017年から東京五輪を目指すU-23代表監督となり、2018年からA代表監督にも就任。2022年カタールW杯の成績を評価されて続投が決定し、現在2期目。日本代表・通算35試合1得点。ポジション=MF。身長174cm。

著者プロフィール

  • 戸塚 啓

    戸塚 啓 (とつか・けい)

    スポーツライター。 1968年生まれ、神奈川県出身。法政大学法学部卒。サッカー専誌記者を経てフリーに。サッカーワールドカップは1998年より7大会連続取材。サッカーJ2大宮アルディージャオフィシャルライター、ラグビーリーグワン東芝ブレイブルーパス東京契約ライター。近著に『JFAの挑戦-コロナと戦う日本サッカー』(小学館)

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