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森保一監督、新戦力のテストはいつやるの? 最終予選を突破したあとの強化ビジョンを尋ねたところ... (4ページ目)

  • 戸塚 啓●取材・文 text by Totsuka Kei

【日本代表は自分でつかみ取るもの】

── 油断を誘うつもりはありませんが、北中米ワールドカップ・アジア最終予選の突破が早い段階で決まれば、新戦力のテストに踏み出せますね。

「そうですね。ただ、そうなった時に何を選択するかというのはあって。新しい選手、出場機会の少ない選手を試すことができるし、コアメンバーをより強化することもできます。コアメンバーでこれまでやっていない戦術や戦い方にトライすることもできます」

── たしかにそうですね。コアメンバーで戦い方の幅を拡げる必要性もあるでしょうから、必ずしも新しい選手を試せばいいというわけではないですね。

「あとは、競争があります。日本代表は与えられて入るのではなく、自分でつかみ取るものです。そこはホントに力を見せてくれた選手たちが......僕自身がいつも思っているのは、日本代表の選手は僕が選んだのではなく、彼らが日頃のパフォーマンスによって僕に選ばせたのだ、と。

 もちろん今だけではなく、過去を評価して現在がある。未来へ向けて、さらに強化していかなければいけない、成長していかなければいけないということで、今のチームに『未来枠』も入れていかないといけない。そこはすごくバランス的に難しいところですけれど......。

 過去と今と未来があって、今を戦っている、活動しているというのは、いつもスタッフと共有しながら議論しています」

── 最終予選では27人を招集しています。呼ばれる選手も、選手を送り出すクラブも大変かもしれないですが、まさに「未来枠」での選考も可能になっています。

「(ワールドカップ本番で)メンバー外になる選手は精神的に大変でしょうし、我々スタッフとしてもつらいです。けれど、 ケガやアクシデントがあった時に選択肢が足りなくなるよりも、力のある選手がバックアップとして備えてくれているからこそ、対応力が出せると思いますし、チームとしての力を発揮できると思います。

 選手には負担をかけていますけれど、その時の戦いと未来に向けてということで、27人の招集はすごくメリットがあると思います」

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