岩渕真奈がパリ五輪に挑むなでしこジャパンを考察「キーマンは?」「期待する選手は?」 (3ページ目)

  • 早草紀子●取材・文 text by Hayakusa Noriko

 残り2カ月ですけど、選手個々は日々少しずつ成長できるんです。ここからオリンピックに向けて、一人ひとりがどれだけ努力できるか、じゃないでしょうか。

――それぞれの所属リーグが終了し、個々で調整するのも難しい部分もあるかもしれません。

岩渕 オリンピックとワールドカップは同じ世界大会ですから、ワクワクする気持ちは変わらない。「難しい」って感じている以上に、楽しみのほうが大きいと思います。(メンバーに)選ばれるかどうか当落選上の選手もいて、選手たちはいろんなプレッシャーを抱えているかもしれませんが、そうしたことも含めて(最終的には)楽しんでサッカーしてもらえればいいな、と思っています。

――ズバリ、なでしこジャパンはパリ五輪でどこまでいけるでしょうか。

岩渕 グループリーグは絶対に突破しなきゃいけないですよね。日本が入ったグループCは、昨年のワールドカップを制したスペイン、五分の戦いを繰り返しているブラジル、そしてあまり対戦経験がないアフリカ勢のナイジェリアと、なかなかのメンツ。確かに厳しいグループですけど、A、B、Cの各グループ3位のうち、上位2チームが決勝トーナメント(準々決勝)に進出できる。そういう可能性のあるなかで、グループリーグで負けてはいけないと思うんです。

 こういうことを言うと、余計なプレッシャーになるかもしれないけど......。でも、そこで負けたらいけないって思っちゃうんですよね。だから、ベスト8には行ってほしい! 本音を言えば、ベスト4まで行ってほしいんですけど。

――ベスト4まで行けると、メダル争いに身を置くことができます。

岩渕 あの緊張感のなかで戦えるのは、とてつもない自信と充実感を得られるはず。そのために、私も全力で応援したいと思います!

(おわり)

photo by Sannomiya Motofumi(TRIVAL)photo by Sannomiya Motofumi(TRIVAL)この記事に関連する写真を見る岩渕真奈(いわぶち・まな)
1993年3月18日生まれ。東京都出身。2005年に日テレ・メニーナ入りし、2008年にトップチームの日テレ・ベレーザに昇格。同年、U-17女子ワールドカップに出場して活躍。日本は準々決勝で敗れたものの、大会MVPを獲得して世界的に脚光を浴びる。2010年には16歳ながらなでしこジャパン入り。その年、U-20女子ワールドカップにも出場した。翌年、ドイツで開催された2011年女子ワールドカップに出場し、世界の頂点を味わう。2012年ロンドン五輪、2015年女子ワールドカップ・カナダ大会にも出場し、ともにチームの銀メダル獲得に貢献した。所属クラブは、2012年にドイツのホフェンハイムに移籍。以降、バイエルン・ミュンヘン、INAC神戸レオネッサ、アストン・ヴィラ、アーセナル、トッテナムでプレー。2023年9月、現役引退を発表した。現在は解説者をはじめ、さまざまなことにチャレンジしている。Instagram>>

<スタッフ>
吉崎沙世子(io)●ヘア&メイク、辻村真理●スタイリスト、動画撮影&制作●市川陽介、動画ディレクター●池田タツ(スポーツフォース)

<衣装クレジット>
ベスト¥36300・パンツ¥35200/ティッカ ブレスレット¥15400(イットアトリエ)・ネックレス¥8580(エイチアッシュ)・リング¥22000(オンブル ビジュー)/フォーティーン ショールーム 靴¥59400/ティースクエア プレスルーム(テラ) インナー/スタイリスト私物

ティースクエア プレスルーム 03-5770-7068
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