パリ五輪代表メンバーをアメリカ遠征招集25人から読み解く OAはナシの可能性も

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki

 パリ五輪に臨む大岩ジャパン(U-23日本代表)のアメリカ遠征メンバー25人が以下のように発表された。

GK
小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)、鈴木彩艶(シント・トロイデン)、野澤大志ブランドン(FC東京)

DF
内野貴史(デュッセルドルフ)、大畑歩夢(浦和レッズ)、西尾隆矢(セレッソ大阪)、バングーナガンデ佳史扶(FC東京)、半田陸(ガンバ大阪)、関根大輝(柏レイソル)、鈴木海音(ジュビロ磐田)、チェイス・アンリ(シュツットガルト)、高井幸大(川崎フロンターレ)

MF
平河悠(FC町田ゼルビア)、松村優太(鹿島アントラーズ)、佐藤恵允(ブレーメン)、川﨑颯太(京都サンガF.C.)、斉藤光毅(スパルタ)、山本理仁(シント・トロイデン)、藤田譲瑠チマ(シント・トロイデン)、三戸舜介(スパルタ)、松木玖生(FC東京)、佐野航大(NEC)

FW
藤尾翔太(FC町田ゼルビア)、細谷真大(柏レイソル)、荒木遼太郎(FC東京)

パリ五輪に向けての選手選考が最終段階に入った大岩剛U-23日本代表監督 photo by Kyodo newsパリ五輪に向けての選手選考が最終段階に入った大岩剛U-23日本代表監督 photo by Kyodo newsこの記事に関連する写真を見る U23アジアカップのメンバーから山田大樹(鹿島アントラーズ)、木村誠二(サガン鳥栖)、田中聡(湘南ベルマーレ)、山田楓喜(東京ヴェルディ)、内野航太郎(筑波大)の5人が外れ、鈴木、バングーナガンデ、アンリ、松村、斉藤、三戸、佐野の7人が加わった。佐野は初招集となる。

 GKは、A代表の正GK鈴木が加わったことで、U23アジアカップで出番のなかった山田大樹が外れた。鈴木はA代表のW杯アジア2次予選(ミャンマー戦、シリア戦)のメンバーから外れていたので、この招集は大岩剛U-23日本代表監督と森保一日本代表監督が協議した結果であることが推測できる。

 DF陣では、U23アジアカップで2ゴールを決めるなど、気を吐いた木村が外れた。代わりに入ったのがアンリ。昨年10月以来の選出となる。佐野同様20歳。生年月日順では高井に次ぐ年少になる。可能性を期待され、最終テストに呼ばれたという感じだ。

 U23アジアカップは23人枠で戦ったが、今回の招集は25人。2枠増えたわけだが、その1枠に入ったのが左SBのバングーナガンデだ。U23アジアカップでは、野澤、松木、荒木と、FC東京から1チームで最多となる3人を招集した。バングーナガンデも呼びたかった選手だろうが、同じチームのスタメンクラス4人を1カ月以上拘束する弊害を考慮し、大岩監督、サッカー協会側が招集を諦めたと推察する。

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プロフィール

  • 杉山茂樹

    杉山茂樹 (すぎやましげき)

    スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。

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