堂安律「後半はホントに情けないゲーム」 イラン戦、攻撃は「打開策がまったく見えなかった」守備は「ズルズル下がってしまって...」 (2ページ目)

  • 戸塚 啓●取材・文 text by Totsuka Kei

【堂安も守備に追われ、敵陣へ出ていけなくなった】

 イランのパワーを真正面から受けた後半の日本は、負の連鎖に陥っていく。自分たちのよさを発揮することができず、相手のペースに引きずり込まれてしまった。

「前半が終わって、自分たちがボールを持っているはずなのに、相手にペースを握られている感があって。前につなげられるのにボールを下げて、相手に押し込まれてロングボールを蹴ることになって。高さではもちろん相手のほうが有利なのに、それもわかっているはずなのに、蹴っちゃってセカンドボールを拾われる。

 セカンドボールも集中しようというなかで、ほとんど奪われて。みんなが理解しているはずなのにやられたというのは、さっきも言ったように何からきているのかはわからないですけど、負けに値したゲームだと思います」

 日本が"らしさ"を欠いたのは、ボールの動かし方だけではない。守備も決まらなかった。55分に同点に持ち込まれると、そこからは自陣での攻防が続く。

 堂安も守備に追われた。敵陣へ出ていけなくなっていった。

「前半はおそらくみんな身体が動いていたなかで、セカンドボールも球際もいっていました。後半ですね、やっぱり。ズルズル、ズルズル、下がってしまって、失点の仕方がちょっと悪くて、メンタル的にもダメージがきたのかなと。

 ふだんなら動けるはずが脳からダメージがきて、ちょっとずつ身体が動かなくなって、攻撃もボールを持った時に打開策がまったく見えなかった。後半はホントに情けないゲームをしてしまった」

 マイボールにしても敵陣まで運ぶことができず、ルーズボールはことごとくイランに支配される。ボールの失い方がよくないので、相手のペースから抜け出せない。堂安は前2試合と同じようにデュエルで奮闘したが、試合の流れに影響を及ぼすことはできなかった。

「プレスもあまりハマっていなかったというのがあって、相手が3枚で動かしてくるなかで、こっちは2トップで追いかけるので、ひとりがフリーになってロングボールを蹴られる。フリーで蹴られると相手はやっぱり強いので、蹴らさないようにハーフタイムに修正したつもりですけど、なかなかうまくいかなかったです」

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