オシムジャパンの有益な敗戦 ザッケローニの采配ミス...サッカー日本代表の成長を証明してきたアジアカップ (4ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki

 5バックで守りを固めるサッカーといえば、森保一監督を想起する。2022年カタールW杯、昨年9月に行なわれたドイツとの親善試合ではその策に打って出て、結果的に成功を収めている。「賢く、したたかに戦うことが必要だ」と森保監督は述べていたが、5バックで守りきれなかった例は世の中にいくらでもある。

 そしてその代償は高くつく。筆者は2011年アジアカップと言われたとき、ザッケローニの弱点が露呈した準決勝の延長戦が真っ先に脳裏に蘇るのである。
(つづく)

著者プロフィール

  • 杉山茂樹

    杉山茂樹 (すぎやましげき)

    スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。

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