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「日本代表の力を史上最も世界に示した試合」スペインの知将がドイツ戦を分析 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 久保は自身の拠点をカバーしながら、90分、相手ボールを抜け目なく奪い去ってカウンターを発動。ゴール前に殺到し、GKを引きつけると、駆け込んでいた浅野拓磨に合わせ、とどめ弾をアシストした。さらにアディショナルタイムにも右サイドでボールを持つと、ディフェンスと対峙しながら高精度のクロスを送り、田中碧のヘディングシュートを生み出した。極めて効率の高い攻撃だった」

 最後にエチャリは、日本代表にこんなエールを送っている。

「ドイツを打ち負かしたことで、日本の台頭は世界中に打電されている。誇るべき戦いだったと言えるだろう。ほとんどの選手に及第点を与えられる出来で、日本サッカーの発展を感じさせた。次の対戦相手であるトルコは、馬力のある選手が多いチームだけに警戒が必要だが、健闘を祈りたい」

 

著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

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