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谷口彰悟「身体にものすごく悪いことをしているのではないか」アスリートとしてカタールで抱いている罪悪感 (2ページ目)

  • text by Harada Daisuke
  • photo by ©本人提供

 それはアスリートとして、いかがなものなのだろうか。身体にものすごく悪いことをしているのではないか。はたまた、太ってしまうのではないか、身体が変わってしまうのではないか。だからといって練習前に夕食を済ませるわけにもいかず......。

 夕飯を食べてから就寝するまでの間隔が短いことへの「罪悪感」が、なかなか拭えなかった。この恐怖は、アスリートだけでなく、きっと多くの人に共感してもらえるのではないかと思う。

 半年間にはなるけど、2022-23シーズンはカタール・スターズリーグで15試合に出場した。在籍するアル・ラーヤンは最終的に9位でシーズンを終えたが、プロサッカー選手として人生で初めて残留争いを経験した。

 チームはなかなか勝利することができず、日々、チームが勝てない理由を考えることが多かった。ピッチに立つ選手として、当事者でありながらも、客観的にチームを見られる部分もあり、こういったところが勝てない理由なのではないか、ここを変えていかなければならないのではないかと、自分なりに感じられたことは経験になった。

 ときには監督、昨季はニコラス・コルドバ監督に相談に行ったこともある。それでもなかなか勝利という結果に結びつかず、変わることができなかったチームの状態に、サッカーの難しさと、チームを導くことの難しさをあらためて実感した。

 残留争いも含めて初めての経験ばかりだったが、そうした困難や苦悩も自分が成長するための糧として、海外でのプレーに求めていたところだった。

 15試合を経験して感じるカタール・スターズリーグの特長は、昨季のレギュレーションでいうと、どのチームも登録可能な5人の外国籍選手をどう活かすかが肝になっていた。それに加えて、優勝したアル・ドゥハイルや2位だったアル・アラビのように、カタール代表に選ばれる選手が多く在籍しているチームが、上位に食い込んでいる印象を受けた。

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