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谷口彰悟「身体にものすごく悪いことをしているのではないか」アスリートとしてカタールで抱いている罪悪感 (4ページ目)

  • text by Harada Daisuke
  • photo by ©本人提供

 それでも、ラインコントロールなどについては、昨季チームを率いていたコルドバ監督が「ショウゴに合わせろ」と言ってくれ、5人の外国籍選手のひとりとしてチームメイトがリスペクトを持って自分に接してくれていたことは大きかった。

 きたる2023-24シーズン、アル・ラーヤンはレオナルド・ジャルディム監督がチームを指揮することになった。指揮官としてAFCチャンピオンズリーグでの優勝経験があるだけでなく、モナコやスポルティング、オリンピアコスでも指揮を執ったことがあるという。

 ジャルディム監督は規律を重んじる印象で、時間にも厳しくなった。昨季は練習開始予定になっても選手がグラウンドに集まらず、開始時間が遅れることもあったが、ジャルディム監督がチームを指導するようになって、開始予定時間ピッタリに練習が始まるようになった。

 昨季は予定どおりに練習が始まらないことにイライラしたこともあった。しかし、郷に入れば郷に従えではないが、細かいことや文化の違いをいちいち気にしないように心掛けたことで、少しのことでは動じないタフさが身についたように思う。

 それでも......やっぱり、練習開始時間になり、トレーニングがスタートするようになった今季に安堵している。そこは、生活リズムを朝型から夜型にシフトチェンジしたこと以上に、自分が規律を重んじる日本人ということなのかもしれない。

◆第8回につづく>>


【profile】
谷口彰悟(たにぐち・しょうご)
1991年7月15日生まれ、熊本県熊本市出身。大津高→筑波大を経て2014年に川崎フロンターレに正式入団。高い守備能力でスタメンを奪取し、4度のリーグ優勝に貢献する。Jリーグベストイレブンにも4度選出。2015年6月のイラク戦で日本代表デビュー。カタールW杯スペイン戦では日本代表選手・最年長31歳139日でW杯初出場を果たす。2022年末、カタールのアル・ラーヤンに完全移籍。ポジション=DF。身長183cm、体重75kg。

著者プロフィール

  • 原田大輔

    原田大輔 (はらだ・だいすけ)

    スポーツライター。1977年生まれ、東京都出身。サッカー専門誌『ワールドサッカーグラフィック』の編集長を務めたのち独立。Jリーグを中心に取材し、各クラブのオフィシャルメディアにも寄稿している。主な著書に『愛されて、勝つ 川崎フロンターレ「365日まちクラブ」の作り方』(小学館クリエイティブ)など。

【写真】欧州サッカーで輝きを放つ歴代日本人選手『Over The Top』

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