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湘南・町野修斗がカタールW杯でピッチに立てなかった悔しさ「監督や周りの選手たちから信頼感も勝ち得ていなかった」 (3ページ目)

  • 原田大輔●取材・文 text by Harada Daisuke
  • 是枝右恭●撮影 photo by Koreeda Ukyo

 そういう時は、いい位置にボールを置くことができるので、顔を上げてプレーすることもできています。でも、それが常にできているかと言ったら、決してそうではないと思うので、僕も常にそれができるレベルに到達したいなと思っています」

── 4年後に向けてスタートした日本代代表のメンバー発表会見で、森保一監督は「W杯では試合に出場できなかったが、日々の練習でも自分が成長するために頑張っていたところを見てきた」と語っていました。実際、町野選手にとって、カタールW杯はどのような財産として残っていますか?

「ピッチレベルで世界基準を知ることはできませんでしたが、間近で見て、体感することによって、自分自身の基準が確実に上がりました。僕もこのレベルにならなければいけないと思わせてくれるようなチームメイトや対戦相手がたくさんいました。すべては今後、自分が活躍してからですけど、『あの時、W杯のメンバーに選ばれてよかった』と言えるような未来にしたいです」

── 具体的に間近で見て、感じたことがあれば教えてください。

「フィジカルの強さは目を引きました。あとは、簡単に......というと語弊があるかもしれませんが、たやすくひとりで打開したり、たやすく局面を変えてゴールに迫ることのできる選手が、ドイツやスペインにはたくさんいました。それを見て、僕もひとりで局面を変えられるような力を養いたいと、なおさら思うようになりました」

── カタールW杯は、優勝したアルゼンチン代表のリオネル・メッシしかり、準優勝したフランス代表のキリアン・エムバペしかり、チームが苦しい時に個の力で打開してくれる選手がいるチームが勝ち進みました。

「彼らの個の能力はやっぱりすごかったですよね。対戦したチームから名前を挙げれば、ドイツ代表のジャマル・ムシアラ選手(バイエルン)からも同様のすごさを感じました」

── 世界基準を目の当たりにした一方で、カタールW杯は悔しさも残ったのではないでしょうか?

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