町野修斗「這い上がってやる」精神でJ3→J1→日本代表へ...移籍後の「外すんじゃないか」の空気もゴールで吹き飛ばした

  • 原田大輔●取材・文 text by Harada Daisuke
  • 是枝右恭●撮影 photo by Koreeda Ukyo

町野修斗(湘南ベルマーレ)インタビュー後編

◆町野修斗・前編>>「監督や周りの選手たちから信頼感も勝ち得ていなかった」

 4年後のW杯に向けてスタートした日本代表に選ばれた。昨季、J1で13ゴールを記録した湘南ベルマーレでは得点源として期待されている。

 ストライカーとして成長著しい町野修斗は、どのようにステップアップを遂げてきたのか。インタビューの後編では、FWとしてチームメイトからの「信頼感」にこだわり、大切にする彼の考えやキャリアに迫った。

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町野修斗に2023シーズンの目標を聞いた町野修斗に2023シーズンの目標を聞いたこの記事に関連する写真を見る── 町野選手が目指すストライカー像とはどのようなものでしょうか?

「何でもできる、かつ点の取れるストライカーになりたいですね。具体的な名前を挙げれば、ロベルト・レヴァンドフスキ(バルセロナ)のような。それでいて、ちょっとランタイプというか、スピードもあって、チームのために走ることもできるストライカーを目指しています」

── 今季でプロ6年目を迎えていますが、プロになって特にどこが成長している、伸びていると感じていますか?

「どこでしょう(笑)。特にですよね。総合的な能力は、フィジカルも含めて全体的に上がっているように思います。以前は特に足が速い選手ではなかったのですが、スピードも速くなった気がしています。ワールドクラスの選手たちと比べてしまうと、まだまだですけど。

 ターンして前を向く技術は、2年間を過ごしたギラヴァンツ北九州時代に身につけたものだと思っています。あとは前線からの守備も、その時に培ったもののひとつです。それこそ高校時代は全然、守備を意識して取り組んでこなかったので、当時の自分を知る人たちは今の自分のプレーを見て『ビックリした』と、よく言われます。あとは......」

── ほかにも自分の成長を感じているところがあるのでしょうか?

「プレーのことではないのですが、以前は自分自身でも調子に波がある選手だったと思っていました。でも、昨季くらいからその波がなくなってきたように感じています。そういう意味でも昨季は1年間を通して、コンスタントに試合に出場できたことが大きな経験になっていると感じています」

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