U-20W杯はどうなる? 不測の事態に直面したU-20日本代表が抱える悩み

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by MATSUO.K/AFLO SPORT

 5月20日のU-20ワールドカップ開幕まで残された時間は、およそ1カ月半。世界挑戦を目前に控えたU-20日本代表候補が、4月3日、4日に短期間のキャンプを行なった。

 今回のキャンプに招集されたメンバーは、主に所属クラブでの出場時間が少ない選手たち。最終日には関東大学選抜(1、2年生で構成)との練習試合が行なわれ、「90 分(プレーすること)が久しぶりな選手が多かったので、長くプレーをするなかでどんなプレーが出せるのか」(U-20代表・冨樫剛一監督)を見極める機会となった。

 候補選手たちにとっても、本番を前にした代表活動の時間は限られているだけに、残された少ないチャンスをものにすべく、貴重なアピールの場となっていた。

「ワールドカップに出たいという意識は強くある。(3月に行なわれたU-20)アジアカップから少しでも成長してレベルアップしたところを見せないと、(本大会の)メンバーに入れないという思いはある」(練習試合でキャプテンを務めたMF保田堅心/大分トリニータ)

「たった2日(のキャンプ)だが、自分にとっては本当に重要な2日間だった。今日結果を出せたのはポジティブだし、次につながったが、所属チームでしっかり定位置をつかめるように、結果を出せるように頑張りたい」(練習試合で2得点のFW千葉寛汰/徳島ヴォルティス)

2日間のトレーニングキャンプを行なったU-20日本代表2日間のトレーニングキャンプを行なったU-20日本代表この記事に関連する写真を見る とはいえ、現在のU-20代表にとっては、こうしたチーム作りやメンバー選考以上に難しい問題を抱えている、というのが実状だ。

 それというのも、U-20ワールドカップ開幕までおよそ1カ月半となった今になって、大会が開かれるはずだったインドネシアから、FIFAが開催権をはく奪してしまったからである。

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