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谷口彰悟が日本を飛び出した理由「JリーグをやっていればW杯に出場できる感覚になってほしくない。何が言いたいかというと...」 (3ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 もちろん対アジアでも、経験できるのとできないのとでは全然違います。けど、それを経験できるのも上位の3〜4チームに限られますよね。それでは少ないんです。

 日本のトップはJ1ですけど、そこにいる選手たちがもっと上を目指す作業をしないと、日本サッカー全体の力は伸びてこないと思うんです。でも、現状ではそれ以上、高みを目指せないわけで、結局は海外移籍をするしか選択肢はないんです」

── Jリーグにいながらも、世界基準を感じられる環境が必要だと?

「僕の持論ですけど、早くシーズン移行して、ヨーロッパのカレンダーに合わせることが重要なのかなと思います。そうなれば、たとえばオフシーズンにヨーロッパでキャンプをやって、向こうのチームと対戦することもできます。

 もちろん本気の試合はできないですけど、いろんな刺激は得られるはず。日本では正解だと思っていたことが、ヨーロッパでは正解じゃないんだなと感じることもあると思います。

 こういうサッカーもあるんだ、こういうプレーもあるんだということを体感することが一番大事だと思っているので、そこは日本サッカーを発展させるためにも、今後Jリーグとして改革していってもらいたいポイントだと思っています」

── シーズン移行に関しては以前から議論には上がっていますが、天候の問題などもあって、なかなか進展しないテーマですよね。

「もちろん簡単ではないと思います。大雪のニュースを見ると、雪国の地域には普通に生活するだけでもすごく大変な思いをされている方もたくさんいらっしゃるだろうし、そういう地域でサッカーをしている選手やサポーターのことを考えると胸が痛む部分はあります。

 ただ、やっぱりJリーグがもっと世界に通用するようなリーグになっていくこと、いい選手がたくさん輩出されるようなリーグになっていくためには、Jリーグが世界とつながっていくことはすごく大事なことだと思います。

 これは、僕がこの数年間、クラブと代表を行き来しながら感じたことですし、Jリーガーとしてワールドカップを経験したからこそ、言えることだとも思っています」

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