「怒りが収まらない」三都主アレサンドロ。今でも忘れられない日本代表の試合とは? (3ページ目)
試合序盤は、両チームとも慎重だった。
「最初の5分くらいは、お互いにイケイケじゃなくて、様子を見ながら、という感じでした。でも、5分を過ぎたころから日本のペースになりつつあって、『攻めにいける。チャンスだな』って思っていました」
ところが、日本が失点を、しかも結果的に決勝ゴールとなる痛恨の失点を喫したのは、その矢先のことだった。
「自分たちのミスから生まれた失点でした。バックパスしようとして(ミスが出て)相手のCKになって。それまでトルコにはそんなにチャンスがなかったのに、そのCK一発でやられた。『やっちゃった』っていうのはありました」
しかし、失点は前半12分。「まだまだ時間があったので、ここからとり返そうっていう気持ちはありました」。言葉どおり、三都主は得意のドリブルで次々とトルコ陣内に攻め入った。
「ボールをもらって、前を向いてアタックできていました。自分でも調子がいいと思っていたし、『もっとオレを使ってくれ!』という感じでした。左サイドだけでなく、右でも中央でも何回も仕掛けてファールをもらったり、チャンスが作れた。自分のやりたいことができていた印象は強いです」
三都主アレサンドロは鋭いドリブルでファールをもらうなどして、再三チャンスを作ったが......この記事に関連する写真を見る 初めてのポジションでも、周囲との連係に問題はなかった。
「エスパルスでは結構やっているポジションだったし、2トップというより(自分は)シャドー的な感じですよね。代表でやっている選手はみんなうまいし、お互いがどういうボールを出してくれるか、ちょっとアイコンタクトするだけでだいたいわかる。何回も一緒に練習しないと動きが合わないわけじゃないから。
3 / 5