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シームレスな「攻守一体」。森保ジャパンの狙いを福田正博が解析する (4ページ目)

  • 津金壱郎●構成 text by Tsugane Ichiro photo by Getty Images

 実際、ウルグアイ戦で先発に起用されたのは前者タイプの柴崎と後者タイプの遠藤だった。遠藤はアグレッシブにボールに食いつき、ボールを奪うと前へと攻め上がり、味方が相手陣で失ったボールを何度も奪い返して再び攻撃へとつなぐプレーを見せた。彼は足下の技術もあって、縦パスも入れられるし、ヘディングも強く、果敢にゴール前へ出ていく運動量もある。三竿や山口蛍(セレッソ大阪)、井手口陽介(グロイター・フュルト)などのライバルのなかではレギュラーに近いアピールをしている。

 もう一方のタイプでは、広い視野と戦術眼で1本の縦パスで戦況を一気に変えるパスが出せる青山の存在感が大きい。このポジションは「ボールと味方を走らせる」のが役割で、スプリントの回数はさほど求められないために、年齢を重ねても務まる。それでも4年後を見据えた場合、現在32歳のベテラン・青山に代わる選手が必要不可欠なだけに、柴崎や大島、あるいは新たな才能が台頭することを心待ちにしたい。

 森保ジャパンは3連勝という順調な滑り出しをしたが、これが森保監督の志向する攻守一体となったサッカーの完成形ではないし、まだまだ成長の余地はある。フォーメーションだけでは見えてこないものに目を配りながら、森保監督のもとで日本代表がどう進化・発展していくのかをしっかり見守っていきたい。

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