もう奇跡とは言わせない。西野ジャパンがセネガルに勝つのは必然だ (3ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by AFLO

 セネガルのスピードやフィジカルに対抗するには、コンディションが万全でなければならない。ベースはコロンビア戦だとしても、消耗の激しいポジション――サイドハーフやボランチとして武藤嘉紀、大島僚太、山口蛍らがスタメンに名を連ねていても驚きはない。

 G大阪時代のナビスコカップ決勝の前日会見では、並んで座った川崎フロンターレの関塚隆監督(現技術委員長)に対し、川崎Fの予想スタメンを発表して陽動作戦を仕掛けたこともあるくらいなのだ。情報戦を仕掛けていてもおかしくないだろう。

 むろん、スタメンに変更がなかったとしても、チーム力が問われることに変わりはない。コロンビア戦で出番のなかった宇佐美貴史が悔しさを胸に、活躍を誓う。

「どこかのタイミングで総力戦というか、代わって出た選手が結果を出さなければいけない状況が絶対にある。そういうときのためにしっかり準備をすることと、出たい気持ちや出たときにどうするかを積み重ねておくことが大事だと思います」

 コロンビア戦でスタメンが予想されながらベンチスタートとなった槙野智章も語る。

「チームが勝つために大事なのは、ピッチに出ている選手だけじゃなくてベンチメンバーも含めて、みんながチームのために、という想いを持って行動すること。もちろん悔しい気持ちは持っているし、素直に喜ぶことも大事ですけど、次は俺の番だという気持ちを持ってやることも必要」

 8年前の南アフリカ・ワールドカップ以来となる決勝トーナメント進出をかけて戦うセネガル戦。果たして指揮官は誰をピッチに送り出すのか。コロンビア戦と同様、誰もがやりきったと胸を張れる熱いゲームを期待したい。

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