豊田陽平「ハリルさんほどの細かい指摘は初体験」 (6ページ目)
彼はゴールの方法論をじっくりと練り上げてきた。30歳になって、その熟練味は増している。実は、彼には一つの持論がある。
<33歳でもう一度、ピークが来る>
根拠はない。しかし親しい知人や関係者に言われることが意外なほど多く、何となくそんな気もしている。33歳という時期に誤差はあるかもしれないが、自信と経験と肉体のグラフがそのあたりで交わる感覚があるのだ。
豊田はその訪れを希望し、予感し、自らの仕事に向き合う。代表はその先にしかない。闘争そのものが、彼の矜持(きょうじ)なのである。
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