【なでしこW杯】エクアドルに苦戦も、見つけた連覇への好材料 (2ページ目)
ゴールに近い位置でボールを受けるポジションにいなくとも、細かな動き直しから裏へ飛び出す動きを見せ、この試合で今大会初ゴールをマーク。それでも十分な結果とは言い難いものだった。大儀見を生かすのか、大儀見が周りを生かすのか。今後の試合は彼女をどこに据えるのかで戦い方は大きく異なるはずだ。
エクアドルのプレスはここ2戦、"寄せる"程度のものだったが、最終戦ではしっかりとブロックを作って"かけ切る"プレスに変貌を遂げていた。このパターンはなでしこたちの苦手とするところだ。大量得点を奪うことは簡単ではないと予想していたが、1ゴールにとどまるとは大誤算である。
エクアドルの当初の目標は"日本に対して大量失点をしないこと"であったかもしれない。それでも自分たちの特長を生かし、最大の集中力で自陣を守り切るエクアドルに日本は負けてはならない球際で劣性にまわる場面もあり、鋭いカウンターにもしてやられそうになった。これではダメだとはやる気持ちがプレーに出てしまった。
結果にはつながらなかったが、課題であったシュートの数は20本。相手との実力差を考えれば当然の数字かもしれないが、ここはひとまずフィニッシュへの意識として一歩前進と捉えたい。
だが、シュートを生むラストパスに至る前のパスや連動のマズさがたたり、エクアドルに守備リズムを生み出させてしまった。また、暑さもあるが後半に日本の運動量がガクンと落ちてしまったことで、エクアドル陣内は大渋滞に陥った。スペースの塞がったピッチで自信をもって跳ね返す敵を切り崩すには日本はまだチームが固まっていなかった。
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