【なでしこW杯】エクアドルに苦戦も、見つけた連覇への好材料
初戦のスイス戦、第2戦のカメルーン戦を最少得点差で勝利してきたなでしこジャパン。ここまで大量失点での2連敗を喫しているエクアドルに対して、守備はセンターバックに川村優理(ベガルタ仙台L)、北原佳奈(アルビレックス新潟L)を、ボランチに田中明日菜(INAC神戸)を起用したが、攻撃陣のターンオーバーはナシで臨んだ。しかし、勝利はおさめたものの、ゴールは大儀見優季(ヴォルフスブルク)の1ゴールのみ。攻撃面での課題修正に当てた試合でさらなる課題が積み重なる形になった。
日本のシュート数は20本ながらも1得点にとどまった。貴重な1点を決めた大儀見優季 先制点はイメージ通りだった。開始5分、宮間あや(湯郷ベル)からのクロスを中で菅澤優衣香(ジェフL)が潰れながら流すと、こぼれたところを大儀見が押し込んだ。あえてボールキープに長(た)けた菅澤を上げて、飛び出しの瞬発力がある大儀見がボールを動かせる低い位置を取ることで、展開をワイドとタテに広げられる。時に菅澤を隠れ蓑にするように影から大儀見が飛び出す攻撃はこのゴールでひとつの形になった。
その後も前半は左サイドの宮間、鮫島彩(INAC神戸)らが、後半になると右サイドの有吉佐織(日テレ・ベレーザ)と大野忍(INAC神戸)がコンビネーションプレイでサイド攻撃をしかける。日本得意のセットプレイでも、あえてミドルシュートを選択したり、GK前に菅澤をブロッカーとして置いたりと、工夫を凝らしながらチャンスを作るがどうしても追加点が奪えなかった。この現状に今や"エース"を自認する大儀見が納得しているはずもない。
「連動、仕掛け......なかなかスイッチが入らなかった」(大儀見)
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