【なでしこW杯】エクアドルに苦戦も、見つけた連覇への好材料 (3ページ目)
グループリーグ敗退が決まっていながら、貴重な世界大会の最終戦にむけて中3日で立て直してきたエクアドルには感服するが、日本は未だ“徐々に”形を作っている――そのコントラストがスコアに現れたように感じる。
それでも、決勝トーナメントに向けて新たな可能性も見い出せた。ケガで別メニューを余儀なくされていた岩渕真奈(FCバイエルン)が残り10分という短い時間ながら今大会初めてピッチに登場したのだ。
「やっぱり、焦りはありますよね」
カナダに入ってからの岩渕は周りの仕上がりを横目に湧き上がる焦りを抑えながら黙々と調整を進めていた。初戦で安藤梢(フランクフルト)が戦線離脱したことで、彼女の早期復帰が切望された。痛いほどに期待を受けながら飛び出したピッチで、いきなり岩渕は見せ場を作った。ボールを受けた岩渕が大儀見へつなぐと、すかさずヒールで戻したボールを再び岩渕が受けて右足を振りぬいた。ロスタイムには宮間のアーリークロスに反応。伸ばした足は届かなかったが、敵味方含めて存在感を示すには十分だった。
ロンドンオリンピックでの決勝――彼女に訪れたビッグチャンスをモノにできなかったことで自分の未熟さを悔やみ続けた3年だった。今大会こそはチームに貢献できる選手になりたいと降り立ったカナダ。ようやく、その舞台に立つまでに復調した。
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