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日本代表メンバー発表。いつもの名前に隠された新監督の意図 (5ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki 松岡健三郎●撮影 photo by Matsuoka Kenzaburou

 ハリルホジッチが頼もしく見えた理由でもある。2018年6月まで、3年数ヵ月。その時間の使い方を知っている新監督と、その辺りに疎(うと)い人に見える会長と。この差こそが、ブラジルW杯における、アルジェリアと日本の成績の差ではなかったか。2018年6月から逆算する目。我々に求められているのはこれだ。目の前の結果と、それはどう関係しているか。整合性は保たれているか。

 ハリルホジッチよりも、目の前の勝利に酔いしれたがる日本人。危なっかしく見えるのはこちらの方だ。

 メディアは、10月のブラジル戦にベストメンバーを送り込まなかったアギーレを、これでは盛り上がるものも盛り上がらないと、スポンサーの片棒担ぎのように一斉に叩いた。はたしてハリルホジッチの今回の「お願い」は、通じるのか。なんとも怪しい限りだが、いくら不評を買っても、アギーレのようなことさえなければ、解任の憂き目に遭うことはないだろう。日本サッカー協会に、そこまでの度胸はないはずだ。

 これから3年3ヵ月、ハリルホジッチには、さらなる「余裕」を披露して欲しいものである。今野を今回、あえて選んだ理由もその一環だと、僕は好意的に見ている。

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