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【プロ野球】「金本監督が阪神を変えた」 原口文仁が明かす、18年ぶり優勝につながった組織改革と常勝軍団への転換点 (3ページ目)

  • 長谷川晶一●文 text by Shoichi Hasegawa

── 「個ではなく組織になった」というのは、具体的にどのような変化でしょうか。

原口 たとえば選手の身体の管理、そしてトレーニングですね。金本さんご自身が現役時代にすさまじいトレーニングをされていたので、それをチームの仕組みとして取り入れました。それまでは技術練習がキャンプの中心だったのですが、技術練習の時間を削ってでも、まずは徹底的な身体づくりをやらせる。

 アメリカのメジャーリーグではもともとこういうスタイルですが、それをチームとして取り入れ、選手の数値や体重をしっかり管理するようになりました。そして「日本人の生え抜きで常勝チームをつくれるように」というチーム方針が明確になり、ドラフト戦略も変わっていったんです。

── その改革があったからこそ、今の強いタイガースがあるのですね。

原口 その戦略のおかげで、今やドラフト1位の生え抜き野手たちが多くスタメンで大活躍しています。すばらしい組織の強くなり方を、すぐ近くで見られたことは、将来の僕にとってもものすごい財産になると思っています。なかなか勝てない苦しい時期もありましたが、そういう過程を見られて、さらにその選手たちが中心となって優勝できた。

 野球人生で一度も優勝を経験できずにユニフォームを脱いでいく人もいるなかで、この伝統ある阪神タイガースで優勝できたことは本当に誇りです。先輩たちからも「タイガースで勝つことの難しさ」はずっと聞いていましたが、その難しさのなかで勝てたからこそ、ファンの方々もあれだけ盛り上がるし、熱くなる。本当にやりがいのある球団だなと、16年間やらせてもらって心から感じました。

── 大山悠輔選手がドラフト1位で指名された時、会場のファンからどよめきが起こったのは有名な話ですが、マスコミやファンが驚くような指名でも、きちんと戦略的なものだったということでしょうか。

原口 そうですよ。すでに悠輔は、タイガースの歴史のなかに名を残す偉大な選手です。今の主力メンバーはまだ若いですから、これから名球会に入るチャンスがある選手も何人もいます。もちろん将来的にメジャーに挑戦する可能性のある選手もいるかもしれませんが、ファンの方々はなかなか勝てない時期を一緒に乗り越えてきたからこそ、今は最高に楽しい時期だと思います。

 OBとして心配があるとすれば、これからの世代交代ですね。今はメンバーが固まっていますが、ここから若手がどれだけ奮起し、次の世代にどう強いチームを残していくか。藤川(球児)監督も勝つなかでそこをすごく考えてタクトを振っていると思うので、これからの若い選手たちの頑張りにはひとりのOBとしても強く期待したいです。

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