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【プロ野球】前田悠伍が挑む覚悟の3年目 「ソフトバンクのドラフト1位は大成しない」ジンクスを打ち破れるか (2ページ目)

  • 田尻耕太郎●文 text by Tajiri Kotaro

 プロ入り当初から、その完成度の高さは群を抜いていると評されてきた。評価はピッチングだけにとどまらない。物事の考え方や取り組み方においても、同年代の選手と比べて頭ひとつどころか、2つ、3つ抜けている印象を受ける。

 ドラフト時に、ソフトバンクの関西地区担当・稲嶺誉(いなみね・ほまれ)スカウトが「高校生なのに、和田毅と話しているような錯覚に陥る。それくらいしっかり者で、大人びている」と話していたが、まさにそのとおりだ。

【今オフは千賀滉大に弟子入り】

 このオフに、3年目となる今シーズンへの意気込みを尋ねた時もそうだった。

「ここまでめちゃくちゃ早いなと思います。3年目も、きっとすぐに終わってしまうんだろうなと思っています。20歳になり、より責任というのも芽生えてきているので、3年目で活躍しないと終わりだなというか、ズルズルいっちゃうって思うので、やっぱり勝負だなっていうのは個人的には思っています。

 このままでも一軍で投げられるかもしれませんが、一軍と二軍を行き来する選手になってしまうなと......。やはり突出したものがなければ、一軍の舞台で長く活躍することはできないと思いました」

 近頃の若い選手のなかで、これほどはっきりと危機感を口にできる選手は、じつはなかなかいない。また、前田のこんな言葉にも感心させられた。

「自分の甘さを潰すには、まず気持ちかなと思います。『今日しんどいな』と思っても、何年後かの自分を想像すれば、やらないといけないですし。今日1日をサボってしまったら、5年後も二軍でずっと過ごしているとか......そういうことを考えると、やっぱり今やるしかないと思うんです。あとは継続ですね。練習をやめてしまうと、感覚を取り戻すのに時間がかかってしまう。そのふたつを、自分のなかで大事にしています」

 自己分析力と将来を見据えた設計力を備えている点は、たしかに和田に通じるものがあるように感じる。それを、まだ20歳の若者が実行しているのだから驚きだ。

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