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【プロ野球】阪神の独走Vを許したのは誰の責任か? 広岡達朗が今季セ・リーグ5球団の迷走を斬る

  • 松永多佳倫●文 text by Matsunaga Takarin

 2025年のセ・リーグのペナントレースは、阪神の圧勝だった。7月30日にマジック39が点灯。翌日消滅するも、8月1日にマジック36が再点灯すると、そこから一気に減らし、2リーグ制となってから史上最速となる9月7日に2年ぶりとなるリーグ優勝を決めた。

 阪神は藤川球児が新監督に就任し、巻き返しを図ったシーズンだった。豊富な投手力を武器に、開幕から順調に白星を積み重ねていった。シーズン前半こそ、藤川監督の投手交代に"謎采配"との声があがったが、オールスター以降は独走。セ・リーグの貯金を独占し、あっという間に優勝を決めてしまった。

 巨人OBの大御所・広岡達朗は今シーズンのセ・リーグを振り返り、阪神にこれだけの独走を許したほかの5球団に厳しく喝を入れた。

2リーグ制となって以降、史上最速で優勝を果たし胴上げされる阪神・藤川球児監督 photo by Sankei Visual2リーグ制となって以降、史上最速で優勝を果たし胴上げされる阪神・藤川球児監督 photo by Sankei Visualこの記事に関連する写真を見る

【巨人はオーダーを変えすぎ】

「阪神は開幕前から投手力の高さが評価されていたが、藤川の采配については評論家たちも懐疑的だったはずだ。実際、オレも藤川の投手起用についてあれこれ言ったし、前半は落ち着きのない采配が目立ったのもたしかだった。付け入る隙はあったのに、ほかの5球団はいったい何をしていたのかと言いたい」

 まずは連覇を狙った巨人について、広岡は次のように語る。

「今シーズンの巨人を見ても、あれだけ毎日のようにオーダーを変えて、安心して戦えるはずがない。監督の阿部(慎之助)は、野球というスポーツにおいて何がどれほど大事か、その本質を理解していない。だから、世話になった球団だけにとどまると周りが見えなくなるから、一度外に出て、違った角度から野球を見ることが大事なのだ。阿部は高校の時から知っているが、正直、あそこまで野球の本質をわかっていないとは思わなかった」

 ただ今年の巨人に限れば、主砲の岡本和真の長期離脱は痛かった。また昨年15勝を挙げ、メジャーに移籍した菅野智之の穴を埋められるピッチャーも現われず、エースとして期待された戸郷翔征も不振に陥った。

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著者プロフィール

  • 松永多佳倫

    松永多佳倫 (まつなが・たかりん)

    1968 年生まれ、岐阜県大垣市出身。出版社勤務を経て 2009 年 8 月より沖縄在住。著書に『沖縄を変えた男 栽弘義−高校野球に捧げた生涯』(集英社文庫)をはじめ、『確執と信念』(扶桑社)、『善と悪 江夏豊のラストメッセージ』(ダ・ヴィンチBOOKS)など著作多数。

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