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今中慎二が中日ピッチャー陣を分析 不調のエース髙橋宏斗は「昨年のような球速、キレもない」 (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

 0-0の試合で登板してホームランで決められた試合もありましたね。そういうのはやっぱり困ってしまいますよ。少しランナーを出したりするのは仕方がないですが、8回を任せるピッチャーがホームランで決められるというのは、チームにとってしんどいです。そういった不安要素があるから、クローザーを任せるのは厳しくなります。

――勝野昌慶投手は、大台の160キロ(球団日本人最速を更新)をマークするなど好調をキープしていますね。

今中 状態は上がってきていると思います。ただ、僅差の試合の終盤など、もう少し厳しい場面で投げた時、同じように投げられるかどうかですね。僅差でマウンドに上がるとフォアボールを出してしまいますから。確かにすごいボールは投げるのですが、そういう時に脆さが出てきてしまうのが課題だと思います。

 ただ、先に話したピッチャーのほか、清水達也、齋藤綱記、藤嶋健人、橋本侑樹らリリーフ陣は全体的に安定していますし、今後もある程度は計算できます。近年はずっとそうなのですが、課題はやっぱり打つほうですよ。

(野手編:点が取れない中日打線について、今中慎二は「1、2人が頑張っても難しい」 改善のカギとなるのは?>>)

【プロフィール】

◆今中慎二(いまなか・しんじ)

1971年3月6日大阪府生まれ。左投左打。1989年、大阪桐蔭高校からドラフト1位で中日ドラゴンズに入団。2年目から二桁勝利を挙げ、1993年には沢村賞、最多賞(17勝)、最多奪三振賞(247個)、ゴールデングラブ賞、ベストナインと、投手タイトルを独占した。また、同年からは4年連続で開幕投手を務める。2001年シーズン終了後、現役引退を決意。現在はプロ野球解説者などで活躍中。

著者プロフィール

  • 浜田哲男

    浜田哲男 (はまだ・てつお)

    千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。

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