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「ガッツ」小笠原道大の娘が明かす父の素顔 巨人移籍でヒゲを剃った時や劇的サヨナラホームランの瞬間も語った (3ページ目)

  • 白鳥純一●取材・文text by Shiratori Junichi

――茉由さんにとって最も印象的な、お父さんの活躍シーン、名場面といえば?

「私だけではなく、多くのファンの方の記憶にも残っていると思いますが、巨人時代の2013年に日本ハム戦(6月5日・東京ドーム)で放った代打サヨナラ3ランホームランは、絶対に忘れられません。2011年に通称"飛ばないボール"と言われた統一球が導入されてから、父も成績を落としました。骨折などの不運も続いて、2012、13年頃は2軍で調整する日も多くなったんです。

 その日の試合は、家族3人で揃ってテレビで見ていましたが、打球がスタンドに入った瞬間、全員で抱き合って涙を流しながら喜びを分かち合いました。家族にとっても本当に大きなホームランでしたし、"最も熱くなれた瞬間"だと思います」

――不振が続いている時、茉由さんやご家族のみなさんはどのように接していたんですか?

「父が現役選手だった頃は、父を鼓舞することが日課になっていました。父が活躍した日は夜更かししてもいいルールだったので、試合を終えて戻ってきた父をみんなで出迎えたり、活躍した試合の翌朝には、テーブルの上に父の活躍が載っているスポーツ紙を並べてみたり。なるべくモチベーションが下がらないような雰囲気作りを心がけていました」

――お父さんは寡黙な印象もありますが、そういったことをされた時にどういった反応があるんですか?

「現役時代の父は口数があまり多くなかったかもしれませんが、新聞を並べた時などは『ありがとう』と言ってくれました。少ない言葉でも、私たちの思いに向き合い、感謝の気持ちを伝えてくれる父だったと思います」

――身体作りにも気を配っていたと思いますが、普段の食生活はいかがでしたか?

「現役時代は牛肉、鶏肉、豚肉など、お肉がたくさん並んでいました。毎朝、父が出かける前に夕食の献立について話し合う時間があって、夕方になると母がそれを調理し始める、といった感じでしたね。あとは、タウリンやリンゴ酢など酸味のある飲み物を作ったりもしました。最近は氷や炭酸の強さにこだわり抜いたハイボールを飲んだりしていますが、飲み物や食に対するこだわりは強いほうかもしれません」

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