【プロ野球】里崎智也と五十嵐亮太のパ・リーグ優勝予想 「VISION2025」最終年のロッテ、ソフトバンクの「ポスト甲斐拓也」を語った (3ページ目)
【「ポスト甲斐拓也」海野隆司に求めるもの】
五十嵐 開幕から低空飛行が続いているソフトバンクだけど、「やっぱり甲斐拓也の存在は大きかった」と言われても仕方がない感じですね。
里崎 ソフトバンクとしては、球団なりの正当な評価を提示したけれども、甲斐はチームを去ることを決めた。選手としての正当な権利だから、ソフトバンクからすると「それなら他のキャッチャーで勝っていこう」という思いだったはず。逆に甲斐にとっては、今年ホークスが日本一になって、ジャイアンツが優勝しないとなると複雑でしょうね。
五十嵐 甲斐に代わるキャッチャーとしては海野隆司、渡邉陸、谷川原健太が一軍登録されているけど(谷川原は4月7日に登録抹消)、その筆頭はやっぱり侍ジャパンメンバーにも選ばれた海野。オープン戦で右脚を痛めていたけど、なんとか開幕には間に合いましたね。
里崎 3月14日の試合で右太もも裏を故障してかなり痛がっていたね。でも、翌日には軽傷だったことがわかった。小久保裕紀監督も「大げさですね」って言っていたけど、僕からしたら「ハムストリングを少し痛めたしたぐらいで休んでる場合かな」とも思いますね。それほど、今年は彼にとって"勝負の年"だから。自分で「痛い」と言わない限り、第三者に痛みなんかわからない。今の時代にはそぐわない考え方かもしれないけどね。
五十嵐 少しのケガなら試合に出ろというのも大変だとは思うけど、海野にとっては本当に勝負の年であるのは間違いないですよね。渡邉とか谷川原とか、他の選手が台頭してきたら、すぐに取って代わられるわけだから。
里崎 僕なら絶対に休まない。ハムストリングの肉離れぐらいだったら、バンテージをガチガチに巻いて試合に出るね。僕は座して死ぬより、戦って死んだほうがいいという考えだから。現役時代もレギュラーになる前は、「絶対的な存在になるまでは休んではいけない」という意識でやってたよ。
今年、海野にとっては野球人生最大のチャンスが訪れたわけでしょ。大卒6年目の27歳だから、なおさら「甲斐」という絶対的な存在がいなくなった今年はラストチャンスとも言っていい。それぐらいの強い気持ちがなければ、レギュラー奪取はできないよ。
五十嵐 先ほども話が出ましたけど、開幕してからの戦いぶりを見ていると、「やっぱり甲斐の抜けた穴は大きいな」という気がしますね。オリックスがスタートダッシュに成功したけど、パ・リーグもセ・リーグ同様に予断を許さない状況は続きそうですね。
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