【プロ野球】高木豊がDeNAの戦力を分析 内・外野の競争は「レベルが高い」が度会隆輝の守備には苦言も (2ページ目)
【ルーキー、新戦力の状態は?】
――特に外野の争いが熾烈ですね。
高木 レベルが高い争いになっているので、度会あたりは相当に頑張らないといけません。ただ、ショートの森も決して安心はできませんね。京田陽太はバッティングの状態がよさそうですし、右打ちのドラフト3位ルーキーの加藤響(四国ILplus・徳島)が左ピッチャーから打つようになれば重宝されるかもしれません。ソフトバンクからトレードで加入した三森大貴も肉離れの故障から復帰してくれば、内野もまだまだわかりませんよ。
――ルーキーの加藤選手はどう見ていますか?
高木 思い切りがいいです。ちょっと強引さが目立つのですが、今の段階でバットがしっかり振れるということはいいこと。ただ、このままでは行き詰まるようなバッティングですね。本人とも話をしたのですが、パンチ力はあるにしても、スタンドに豪快にたたき込むようなタイプではないんじゃないかと。
自分がどんなバッターを目指していくのか。目標がしっかり定まった時にいいものが出てくると思いますが、長打に魅力を感じているようではちょっと苦しむかもしれません。昨年はホームラン王の村上宗隆でさえ33本、岡本和真も27本ですし、なかなかホームランは打てませんよ。ポジションはどんどん埋まっていくので、自分がどうやってプロの世界で生きていくのかを早く見つけるべきです。
――ドラフト1位ルーキーの竹田祐投手(三菱重工West)、同2位ルーキーの篠木健太郎投手(法政大学)はいかがですか?
高木 両投手とも、いいボールと悪いボールがはっきりしています。そこをキレやスピード、変化球などでカバーしなければいけないのですが、そういうものをあまり感じません。あと、篠木は制球がまとまらないイニングとまとまるイニングの差が大きく、投げてみなければわからない部分がある。場数を踏んで慣れていくことで改善していけばいいなと。
――新戦力では、阪神を戦力外となった後に入団した岩田将貴投手も面白い存在ですね。
高木 変則左腕で、あそこまでクロスステップしてくるピッチャーはなかなかいないですからね。左バッターに対してものすごい角度がつきますしね。アンダースローの中川颯や、サイドスローに近いスリークォーターの佐々木千隼もいますし、リリーフにバリエーションが出てきましたね。3人ともコントロールは大雑把なので、時にはガツンと打たれるリスクもありますが、使いどころを間違えなければいい働きをするでしょう。
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