今季のDeNAの戦いを谷繁元信が解説 度会隆輝がぶち当たったプロの壁、筒香嘉智の本当の評価... (3ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi

── また山﨑康晃投手は通算250セーブまで残り23でスタートしましたが......。

谷繁 山﨑はここまで3セーブ、7ホールドをマークしていますが、6月7日に一軍登録を抹消されました。その一方で、昨年18セーブを挙げた森原康平が今季も15セーブ。現状、抑えは山﨑より森原という首脳陣の判断なのでしょう。

── 現状、チームの総得点より総失点が上回っている状態です。

谷繁 結果的にそうなってしまっていますね。もう少し失点を防ぐことができたら、違った結果になる可能性はあると思います。

── 今季ここまで、DeNAはホームゲームで11勝21敗1分と負け越しています。2022年に2位になったときは、ホームゲーム17連勝を含む41勝30敗1分でした。

谷繁 ホームゲームで大幅に負け越している原因がわかっていれば、対策を講じるのでしょうが、原因はなかなかわかるものではないと思います。いずれにしても、ホームゲームはペナントレースの半分あるわけですが、そこで勝ち越していくことが必然的にチームの順位を押し上げます。

── 昨年の交流戦は11勝7敗で優勝しました。今年は優勝こそ逃しましたが、11勝7敗で勝ち越しました。今後、DeNAが巻き返すための条件は?

谷繁 この2カ月間の戦いぶりを見ている限りでは、打って点数を重ねて勝つ試合運びです。だから"打ち勝つ"試合を増やしていくというのが、上位浮上へのポイントになっていくと思います。


谷繁元信(たにしげ・もとのぶ)/1970年12月21日、広島県生まれ。江の川高(現・石見智翠館)時代に甲子園に2度出場し、3年夏はベスト8進出。88年のドラフトで大洋(現・DeNA)から1位指名を受けて入団。98年にはベストナイン、ゴールデングラブ賞を獲得し、日本一に貢献。2002年に中日に移籍。06年にWBC日本代表に選出され、世界一を獲得。13年に通算2000本安打達成し、14年から選手兼監督となり、15年に現役を引退、16年は監督選任となり指揮を執った。通算3021試合出場(NPB歴代1位)、27シーズン連続本塁打など、数々の記録を残した。引退後は各種メディアで評論家、解説者として活躍している

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