今季のDeNAの戦いを谷繁元信が解説 度会隆輝がぶち当たったプロの壁、筒香嘉智の本当の評価... (2ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi

── 今シーズン途中、DeNAに復帰した筒香選手ですが、5月6日の復帰戦でいきなり逆転の決勝3ラン、チームが7点差を逆転した5月11日の試合でも決勝弾を放ちました。

谷繁 今のところは、よくもなく悪くもなくといったところですね。ただ経験がある選手なので、試合のなかで「ここで打ったら」というポイントで結果を出せる。そういったところはさすがだなと思いますね。

── 新戦力としては、プロ5年目の蝦名達夫選手が売り出し中です。昨年の関根大気選手といい、DeNAは毎年いい外野手が出てくるイメージがあります。

谷繁 蛯名は今季、先頭打者アーチを2本打つなど、もともと遠くに飛ばせる力を持っていますし、走攻守三拍子揃っています。関根は昨年まずまずの成績を残しましたが、今季はそこまでではありません。当然、相手のマークも厳しくなってきますので、そのなかでどう安定した結果を残していくかだと思います。

【気になるホームゲームの負け越し】

── 投手陣は昨年7勝ながら、最多奪三振のタイトルを獲った今永昇太投手がメジャーに移籍し、昨年10勝のトレバー・バウアー投手が退団しました。

谷繁 先発陣に関しては、手薄な感じはしていましたが、新外国人のアンドレ・ジャクソン、アンソニー・ケイ、オリックスを戦力外となったサイドスローの中川颯が加入しました。最近までは、東克樹、石田健大、大貫晋一、中川颯、ジャクソン、ケイ、石田裕太郎らで回してきました。そのなかで、大貫が日曜日に負け続けているとか、中川と石田健大が肩痛で登録抹消とか、頭数はいるのですが、東以外の投手に安定感がありません。シーズンが進むにつれ、大事な試合が増えていきますから不安はあります。

── リリーフ陣はいかがでしょうか。

谷繁 昨年活躍した伊勢大夢(昨季37ホールドポイント)やJ.B.ウェンデルケン(同35ホールドポイント)が少しバタついている感があります。

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る