巨人で活躍した「メジャーで無名だった」助っ人たち 過去には最多勝、奪三振王、ホールド歴代4位も... (4ページ目)
【呂明賜のファーストインパクトは強烈だった】
1991年の夏に巨人と契約を交わしたゴンザレスは、シーズンが終わるまでに40試合で9本のホームランを打った。メジャーリーグ時代の通算本塁打は、その半数以下の4本だ。アンダーソンは来日1年目の2014年、87試合で打率.319と出塁率.382、15本塁打を記録した。
もっとも、成功例がわずかでも、ヘルナンデスが活躍できないということにはならない。
なお、メジャーリーグでもマイナーリーグでもプレーしていないが、1988年に呂明賜(ろ・めいし/巨人在籍1988年〜1991年)が残したファーストインパクトはすさまじかった。
79試合で16本塁打もさることながら、初出場となった6月14日の1打席目にホームランを打ったのを皮切りに、最初の9試合で7本塁打を記録。6月18日〜21日は3試合連続ホームラン、18日と25日は1試合2本塁打。25日の2本目はサヨナラ本塁打だった。
5月13日にはヘルナンデスの入団会見が行なわれ、同席した吉村禎章編成本部長は「外野のポジションはすべて守れるし、右の外野手でチームのピースになってくれる。広角に打てるので日本野球に合う」と評価。果たしてヘルナンデスは、巨人で活躍することができるだろうか。
著者プロフィール
宇根夏樹 (うね・なつき)
ベースボール・ライター。1968年生まれ。三重県出身。MLB専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランス。著書『MLB人類学──名言・迷言・妄言集』(彩流社)。
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