「これぞオリックス!」開幕ダッシュならずも解説者、他球団スコアラーが評価する2024年の「ナカジマジック」 (4ページ目)
中嶋監督からすれば、"マジック"にも入らないような起用かもしれない。ただ、選手の状態を見極め、チームに落とし込んでいく。これが野田氏の言う「143試合を俯瞰して戦う」という中嶋監督の流儀である。
前出のスコアラーは言う。
「中嶋監督は、交流戦までは選手に無理をさせず、勝ったり負けたりを繰り返しながら戦っていくと思います。ソフトバンクが独走しないという前提ですが、それまでにいかにしてチームを整えるか。そうした考えの監督だと思います」
開幕から主力の不振が響き、苦しい戦いを強いられているオリックスだが、それでも連敗したのは一度だけ。これこそ中嶋監督の真骨頂と言えるかもしれない。はたして、4連覇に向けてこれからどんな"ナカジマジック"を披露してくるのか、楽しみでならない。
著者プロフィール
木村公一 (きむらこういち)
獨協大学卒業後、フリーのスポーツライターに。以後、新聞、雑誌に野球企画を中心に寄稿する一方、漫画原作などもてがける。韓国、台湾などのプロ野球もフォローし、WBCなどの国際大会ではスポーツ専門チャンネルでコメンテーターも務める。
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