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高木豊のセ・リーグ順位予想 中日は逆襲の予感、スタートから好調なDeNAには不安も (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

【3位予想:巨人】

――巨人は先発ローテーションの一角、フォスター・グリフィン投手が右腹直筋筋損傷で4月8日に登録抹消。もともと先発陣が課題だっただけに痛い離脱になりました。
高木 戸郷翔征、山﨑伊織、今季は状態がいい菅野智之がいて、グリフィンもいれば......というところでしたが、痛いですよね。赤星優志あたりが出てきてくれないと。それでも、西舘勇陽、中川皓太、(アルベルト・)バルドナード、大勢と、勝ちパターンのリリーフ陣が形になりつつあり、僅差の試合を拾っていけると思います。そこが昨季とは違う点ですね。

――内野陣はファースト・岡本和真選手、セカンド・吉川尚輝選手、ショート・門脇誠選手、サード・坂本勇人選手で固定されています。

高木 固定したことによって守備力が安定し、打つほうにもいい影響があるでしょう。ただ、全体的に右バッターが不足しています。オコエ瑠偉や萩尾匡也あたりが台頭してくればいいのですが、頼れる右バッターが少ない。左ピッチャーのリリーバーが多い阪神の継投にやられてしまうんじゃないかと。

 阿部慎之助監督になって、1点を泥臭くもぎ取る緻密な野球にシフトしようとしているのは方向性として間違っていないのですが、選手のレベルが足りていないような気がするんです。今まではホームランを打って勝つ、大味な試合が多かったじゃないですか。そこから、オープン戦でホームランの数がすごく減っていて、それは得点圏で右打ちしたりといった野球を浸透させようとしていた結果だと思いますが、1年目からすんなりできるかは不透明です。

【4位予想:DeNA】

――DeNAは3カード連続で勝ち越すなどいいスタートをきりました。今永昇太投手とトレバー・バウアー投手が抜けた穴をいかに埋めるか、打線がどれだけカバーできるかが注目されています。

高木 打線はいいのですが、守りがよくないですね。先発ピッチャーは、東克樹が昨季のように勝ち星(16勝)を挙げるのは難しいんじゃないかと。また、濵口遥大は投げてみなければわかりませんし、大貫晋一も一時期のいい時よりはちょっと力が落ちているかな......。新外国人投手の(アンドレ・)ジャクソンはいいのですが、先発陣が不安です。

4月から5月下旬ぐらいまでは、日程的に先発ローテーションが5枚あればいいので、順位もいい位置をキープできると思います。でも、それ以降は日程がタイトになってくるので、先発ピッチャーの枚数が足りなくなるはず。その時が勝負どころになります。(タイラー・)オースティンが戻ったとはいえ、それを打線がカバーできるのか。もしできるのであれば、上位も狙えると思います。

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