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高木豊のセ・リーグ順位予想 中日は逆襲の予感、スタートから好調なDeNAには不安も (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

【5位予想:ヤクルト】

――山田哲人選手、田口麗斗投手が開幕直後の3月30日に登録抹消。打率.360をマーク(4月8日時点)し、好調を維持する西川遥輝選手や、先発ですでに2勝を挙げたミゲル・ヤフーレ投手など新戦力は活躍しているものの、苦しいスタートを強いられています。

高木 山田が離脱しましたが、塩見泰隆、西川の1、2番コンビは走れるし、ホームランもあるから相手は嫌でしょう。4番に村上宗隆がいて、その脇を(ホセ・)オスナと(ドミンゴ・)サンタナが固める。打線の破壊力は他チームより上です。

 先発陣は心もとなく、ヤフーレは出てきましたが、小川泰弘が出遅れていますし、高橋奎二は状態がいいとも言われていますが、制球の悪さは急には解消できないと思うんです。「10勝しても10敗するタイプのピッチャーかな」とも思うので苦しいかなと。リリーフ陣も田口が不在でガタガタしていますし、田口が戻ってきてもどこまでやれるのか不安です。

【6位予想:広島】

――広島は新外国人のマット・レイノルズ選手が左肩痛、ジェイク・シャイナー選手が右手指剥離骨折で3月31日に登録抹消。開幕直後にまさかの離脱となりました。

高木 ふたりともオープン戦で苦労していて、シーズンに入ってどうアジャストしていくか期待していただけに残念ですね。打線は4番に適した選手が不在ですし、エースの働きが期待されていた森下暢仁が右肘の張りで開幕ローテーションから外れ、投打の主軸がいないのが痛い。それと、安定していたセットアッパーの(ニック・)ターリーが抜けた穴も大きいです。

 結局、打線は鈴木誠也が抜けた穴をずっと埋められていない。小園海斗はすごく成長していますし、田村俊介も今年1年我慢して起用すれば成長するはずが......。それと、新井貴浩監督は「"つなぎの4番"でもいいんだ」という考えがあって、僕はその柔軟さが好きなのですが、点を取るとなると厳しい。広島というチームは独特な雰囲気があってチーム一丸で戦えるのですが、戦力的には苦しいですね。

(篠塚和典、真中満、井口資仁の順位予想など、今季のプロ野球ニュース>>)

【プロフィール】
高木豊(たかぎ・ゆたか)

1958年10月22日、山口県生まれ。1980年のドラフト3位で中央大学から横浜大洋ホエールズ(現・ 横浜DeNAベイスターズ)に入団。二塁手のスタメンを勝ち取り、加藤博一、屋鋪要とともに「スーパーカートリオ」として活躍。ベストナイン3回、盗塁王1回など、数々のタイトルを受賞した。通算打率.297、1716安打、321盗塁といった記録を残して1994年に現役を引退。2004年にはアテネ五輪に臨む日本代表の守備・走塁コーチ、DeNAのヘッドコーチを2012年から2年務めるなど指導者としても活躍。そのほか、野球解説やタレントなど幅広く活動し、2018年に開設したYouTubeチャンネルも人気を博している。

■元プロ野球選手のYouTuberのパイオニア

高木豊のYouTubeチャンネルはこちら>>

著者プロフィール

  • 浜田哲男

    浜田哲男 (はまだ・てつお)

    千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。

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