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2024年プロ野球新外国人野手の過去を紐解く 「バケモノ」と呼ばれるパワーの持ち主は? (3ページ目)

  • 宇根夏樹●取材・文 text by Une Natsuki

 一発屋というわけではなく、2021年も前半に15本塁打を記録している(シーズン全体で22本塁打)。年齢からすると、メジャーリーグ復帰の可能性は低いが、今年の結果次第では日本プロ野球であと何シーズンかプレーできるだろう。

 上記の3人以外を見ると、ジェイク・シャイナー(広島東洋カープ/内野手/28歳)は2023年にAAAで30本のホームランを打っている。メジャーデビューはしていないが、四球率は過去3シーズンとも10%を超えていて、昨年は14.6%を記録した。年齢はまだ28歳だ。

 また、フランチー・コルデロ(西武/外野手/29歳)はパワーとスピードのポテンシャルが高く、メジャーリーグ2年目の2018年には489フィート(約149m)の特大アーチを記録した。シーズン本塁打は2017年の20本(AAA=17本、メジャーリーグ=3本)が最多ながら、2016年〜2017年はマイナーリーグで15三塁打以上。2021年と2023年の三塁打もふたケタを数える。

 マット・レイノルズ(広島/内野手/33歳)とアンドリュー・スティーブンソン(日本ハム/外野手/29歳)は、どちらもドラフト2巡目で指名されてプロ入りした。レイノルズは2012年の全体71位、スティーブンソンは2015年の全体58位だ。

 レイノルズは基本的に中距離打者。2023年はAAAで38二塁打を記録している。一方、ルイジアナ州立大でアレックス・ブレグマン(現ヒューストン・アストロズ)とチームメイトだったスティーブンソンは、当時からスピードのある好守のセンターとして評されていた。裏を返すと打撃の評価は低めだが、2022年〜2023年はAAAで16本塁打ずつ。それまでふたケタ本塁打のシーズンがなかったことからすると、パワーはアップしている。

 アレックス・ディッカーソン(中日ドラゴンズ/外野手/33歳)は、短縮シーズンの2020年にジャイアンツで対右ピッチャー用のレフトとして52試合に出場し、打率.298と出塁率.371、ホームランと二塁打を10本ずつ記録。しかしどうやら、それは一時的な好調だったようだ。昨年は独立リーグでプレー。5月で34歳と年齢も高い。

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