オリックス・山下舜平大が野茂英雄の助言に「そういうことか」 フォークを磨いて球種も増? (3ページ目)
── ダルビッシュ有投手(パドレス)がX(旧Twitter)上で「身体に必要以上に負荷がかかり、人によっては選手生命を絶たれる」と、走り込みに疑問を呈したこともありました(2020年3月11日)。山下投手も、そのような考え方でしょうか。
山下 意味を持ってやっているかどうかが大事じゃないですか。意味を持って長距離走をするチームもあるでしょうし、それは否定しません。オリックスの場合はバランスを考えてメニューが組まれて、そのおかげで今の自分がいると思います。
【いい人になりたい】
── 今後、山下投手のなかで「こんな選手になっていきたい」「こんな人間になりたい」という思いはあるでしょうか?
山下 「選手」ですか? 「人間」ですか?
── できれば、どちらもお聞きしたいです(笑)。
山下 選手だったら、わかりやすく言えば侍ジャパンに入れる選手。代表に入れるのが30人しかいない、わずかな選手しか立てない場所じゃないですか。この前、NPBアワードに出た時も、周りを見たら「やっぱり」と思う選手ばかりでした。毎年、アワードに戻ってこられる選手になりたいですね。
── 「人間」としてはどうでしょうか?
山下 人間としては、そうですね......。「いい人」になりたいですね(笑)。
── いい人ですか(笑)。身近にいますか?
山下 オリックスの先輩はいい人ばかりですよ。比嘉(幹貴)さん、平野(佳寿)さん......。自分もそんな人間になっていきたいですね。
── 宮城さんはどうですか?
山下 宮城さんですか? まあ、いい人ですけど、あの人もまだ発展途上なので(笑)。
── 今、アマチュア球界で「少ない球種で勝負する」という投手が少しずつ増えているように感じます。実践してきた山下投手としては、どう感じますか?
山下 えぇ〜、やめたほうがいいんじゃないですか(笑)。
── やめたほうがいい!(笑)。やっぱり、苦しいですか?
山下 苦しいです。マジで。
── それはやり通した人間じゃないと、わからない境地ですよね。
山下 いや、意味が大事だと思います。「真っすぐに時間をかけたいから」などと目的がはっきりしていなければ、やる意味はないのかなと。
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