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井端弘和が語る坂本勇人のコンバート 初のサード守備の翌日に伝えたアドバイスとは (2ページ目)

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu

【坂本に会って伝えたアドバイス】

――坂本選手に代わってショートを守った、ルーキーの門脇選手の守備についてはいかがですか?

「1年目の選手ですから、あれこれ課題は言いたくないですね。もともとの守備のレベルが高いことは間違いない。特に"捕る"という感覚がいい選手なのかな、という印象です。タイミングや捕球の姿勢が悪くても、打球をグラブに収める能力は高いですよ。

 来季、1年間ショートを守るとなれば、キャンプからプレッシャーもかかるでしょう。気持ちや体力的にもかなりキツくなるでしょうが、それも経験して成長していってほしいです」

――井端さんもサードを守った経験がありますが、その際はグラブを変えましたか?

「あまり大きな変更はなかったですが、グラブの先を0.5cm長くしました」

――0.5cm長くすることで、どんな違いが出るのでしょうか。

「言葉で説明するのが難しいんですが......サードで打球を捕る時のバランス、といった感じでしょうか。練習をする中で『このくらいがちょうどいいかな』と思ったので。ファーストを守ったこともありますが、市販のファーストミットだと長すぎて『自分のバランスには合ってないな』と思ったので、外野手のグラブくらいの長さでファーストミットを作ってもらいました。

 重さも同じで、軽すぎるとサードの速い打球に対応できないかもしれないし、重すぎると動きが鈍くなる可能性がある。最も大事なのは、本人にとっての"扱いやすさ"。選手はみんな、そういった感覚を確かめながらグラブを選んでいると思いますよ」

――今回のコンバートについて、坂本選手と話をしましたか?

「坂本が初めてサードの守備をした試合の翌日、東京ドームでの試合前に話をする機会がありました。自分の経験もふまえてアドバイスはしましたが、それが坂本にどれだけ当てはまるかはわかりません。表現のニュアンスが違えば動きも違ってしまいますしね。僕の言うことが絶対ではなく、あくまで参考程度に捉えてほしいと前置きした上で伝えました」

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