井端弘和が語る坂本勇人のコンバート 初のサード守備の翌日に伝えたアドバイスとは (3ページ目)
――差し支えなければ、そのアドバイスの内容を教えていただけますか?
「ひとつは、『あんまり早く動かないほうがいい』ということです。例えば、左バッターの打球はスライスして切れていくこともあるし、反応よくパッと動いてしまうとグラブを出し遅れてしまうこともあるので。
あとは、『捕ってから投げるスピード』についても話しました。各ベースとの距離や打球も速さが変わりますから、ショートの時のように捕球してからすぐに送球しようとすると、まだ相手が捕球体勢に入っていない場合もある。そういった意味では、リズムも変わってくると思います」
――実際に、坂本選手のサード守備を見た印象は?
「坂本が初めてサードを守ったヤクルト戦で、僕は解説だったので生で見ることができましたが、問題なくやれていたと思います。動きもよかったですね。それでも、初めてのポジションなのでミスは出るでしょうが、いろんな打球を捌く中で慣れていってほしいです」
【プロフィール】
井端弘和(いばた・ひろかず)
1975年5月12日生まれ、神奈川県出身。堀越高から亜細亜大を経て、1997年ドラフト5位で中日に入団。2013年には日本代表としてWBC第3回大会で活躍した。2014年に巨人に移籍し、2015年限りで現役引退。現役生活18年で1896試合出場、1912安打、56本塁打、510打点、149盗塁。ベストナイン5度、ゴールデングラブ賞7度、2013年WBCベストナインなど多くのタイトルを受賞した。2016年から巨人内野守備コーチとなり、2018年まで在籍。侍ジャパンでも内野守備コーチを務め、強化本部編成戦略担当を兼務。2022年の第6回WBSC U-12ワールドカップでU-12日本代表監督を務め、2023年10月3日に日本代表のトップチームおよびU-15監督に就任した。
◆YouTubeチャンネル
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著者プロフィール
寺崎江月 (てらさき・えげつ)
丙午(ひのえうま/1966年)生まれ。TBSの派遣AD、企業の営業を経て、2008年の『西岡剛7』(三修社)からNPB専門の野球ジャーナリストとして活動をスタート。『PL学園OBはなぜプロ野球で成功するのか?』(ぴあ)、2012年に巨人・長野久義から始まった廣済堂出版のメッセージBOOKシリーズ全18作品の企画プロデュースを担当。そのほか、現中日ドラゴンズ立浪和義監督『攻撃的守備の極意』など"極意シリーズ"、『アライバの鉄則』といった名選手たちのマスターズメゾットも担当する。
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