ソフトバンクがドラフトで獲得すべきは?「甲斐拓也&今宮健太の後継者」は誰か (2ページ目)

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

 さらに、高校時代に西舘とバッテリーを組んでいた進藤勇也(筑陽学園高→上武大/182センチ・90キロ/右投右打)も、大学ナンバーワン捕手に成長して上位指名を待っている。

 このなかからふたり......というのは、さすがに難しいか。九州出身という枠を外せば、東浜巨のピッチングが重なるのは、東浜の大学の後輩である草加勝(創志学園高→亜細亜大/182センチ・76センチ/右投右打)。プランを立てながら試合をつくれる村田賢一(春日部共栄高→明治大/181センチ・87キロ/右投右打)は、派手さはなくても、数年続けて10勝できる技術の持ち主と見ている。

【甲斐拓也と今宮健太の後継者は必至】

 絶対的レギュラーマスクの甲斐拓也の献身には頭が下がるが、来季14年目の32歳なら、至急対策を講じなければならない。後釜候補の谷川原健太(8年目)、海野隆司(4年目)は停滞が続いており、今のうちから高校生捕手をじっくり育成していきたい。

 野球は少々粗っぽくても、走りを含めたスピードと強さを持った強肩捕手・堀柊那(報徳学園高→179センチ・77キロ/右投右打)を3位でどうだろう。

 また、6年目の田丸文丸が中継ぎで、4年目の大関友久が先発で奮投した左腕投手陣だが、今季8勝をマークした42歳のレジェンド・和田毅をいつまでもあてにしてはいられない。

 社会人から即戦力左腕を指名したい。候補は、森田駿哉(ホンダ鈴鹿/185センチ・87キロ/左投左打)だ。この森田、年齢は27歳だが、典型的な大器晩成型である。高校時代(富山商)からドラフト上位クラスの逸材と評価されながら、ヒジの故障で法政大での4年間は不完全燃焼。社会人でもなかなか思うような投球ができない時期があったが、耐えに耐えた反動がここにきて爆発しているようだ。

 かつては速い球を投げたがっていたが、今は145キロ前後のストレートを維持しながら、スライダー、ツーシーム、チェンジアップとの緩急を武器に、丹念に、それでいて気迫溢れる投球を披露している。

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