西武「管理野球」広岡達朗から森祗晶らが受け継いだ後「緩んだタイミング」石毛宏典が考察 (4ページ目)
――監督代行を経て、2015年から正式に監督として指揮を執ることになった田辺監督は2016年まで監督を務めましたが、監督代行時代から含めて3年連続Bクラスに低迷。規律を重視した伊原さんとは方針が異なり、自主性や対話を重視されていました。
石毛 田辺は選手時代、大人しくて口数が少ないタイプでした。肩書が変わるとガラッと変わる人間もいますが、彼の場合は厳しく管理をするタイプではなかったでしょうね。
――かつては管理野球で黄金時代を築きましたが、かといって管理野球への回帰が今の選手たちに受け入れられるかどうかは、これまでの経緯を考えても難しそうです。
とはいえ、自主性に重きを置くことで結果が出ていたわけでもありません。後編では、自主性に対する見解、時代に合わせた指導法などについて聞かせてください。
石毛 わかりました。
(後編:西武再建へ「自主性」は大切だが時代が変わっても変わらない「野球の基本がある」>>)
【プロフィール】
石毛宏典(いしげ・ひろみち)
1956年 9月22日生まれ、千葉県出身。駒澤大学、プリンスホテルを経て1980年ドラフト1位で西武に入団。黄金時代のチームリーダーとして活躍する。1994年にFA権を行使してダイエーに移籍。1996年限りで引退し、ダイエーの2軍監督、オリックスの監督を歴任する。2004年には独立リーグの四国アイランドリーグを創設。同リーグコミッショナーを経て、2008年より四国・九州アイランド リーグの「愛媛マンダリンパイレーツ」のシニア・チームアドバイザーを務めた。そのほか、指導者やプロ野球解説者など幅広く活躍している。
◆石毛宏典さん公式YouTubeチャンネル
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著者プロフィール
浜田哲男 (はまだ・てつお)
千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。
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