立浪中日に起きた「令和の米騒動」「10失点続投」に広岡達朗が言及 「信念がなく、思いつきでやるから騒ぎになるんだ」 (4ページ目)
そして広岡はこう続けた。
「気の毒な場面で投げてもらうのも時には必要なのなら、きちんと首脳陣が出迎えて、叱咤激励の声をかけるべき。ほったらかしが一番いけない。10失点まで投げさせたことがいけないのではなく、その後の対応がまさに低迷するチームの象徴だった。指導者のくせに、厳しさと情けの違いがわからないバカばかりだ」
今シーズンの中日を見ていると、投手陣だけでなく、野手陣も岡林勇希、石川昂弥といった若手が育ってきており、戦力的に決して劣っているわけではない。来季も続投が決まった立浪監督に、広岡はこうエールを送る。
「要は、どうやって今季の失敗を糧にして、立て直すのか。残りの試合からすでに来季の展望を見出さないと、また同じことの繰り返しになるぞ。誰もが『来年こそは』と思っているはず。もう来季の戦いは始まっているぞ」
著者プロフィール
松永多佳倫 (まつなが・たかりん)
1968 年生まれ、岐阜県大垣市出身。出版社勤務を経て 2009 年 8 月より沖縄在住。著書に『沖縄を変えた男 栽弘義−高校野球に捧げた生涯』(集英社文庫)をはじめ、『確執と信念』(扶桑社)、『善と悪 江夏豊のラストメッセージ』(ダ・ヴィンチBOOKS)など著作多数。
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