松永浩美が「絶対に使っていくべき」と猛プッシュするパ・リーグの若手バッター2人 「腕と腰」の使い方を絶賛した (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • Photo by Sankei Visual

――そんなバットの動きだと、コースの対応も難しくなりそうですね。

松永 そうですね。最初にインコースのボールを打ったとすると、次にアウトコースを打とうとした時に、自分の体の動きがベースの幅ぐらい動いているような感覚になると思います。つまり、それぐらい動かないとアウトコースは打てない、と感じるはず。

 ただ、来田のような腕の使い方をしていれば、インコースを打つ時とアウトコースを打つ時の幅をあまり感じることなく、ほとんど同じような感覚で打てるはずです。引っ張るばかりで逆方向に流せないバッターは、来田のような腕の使い方ができていないんですよ。同じオリックスの紅林弘太郎は、まだうまくできていません。

――松永さんは、1年目からそのバッティングに注目していたんですね。

松永 「手首や腕をうまく使っている選手だな」と思って見ていましたよ。ここまでは一軍でプレーする機会が少ない(昨年までの2年で33試合、今年は6月14日時点で2試合)ですが、なるべく早く一軍でたくさん経験を積ませたほうがいいと思います。

【日本ハム矢澤の遠心力の効いたバッティングは阪神・佐藤より上】

――他に気になる若手バッターはいますか?

松永 やはり左打者の、日本ハムの矢澤宏太です。投球モーションでピッチャーが足を上げてテイクバックに入る時に、彼もテイクバックに入っている。トップを作るのが早いので、先ほど(セ・リーグ編)も話しましたが、"間"に余裕があります。

 あと、バットを振り終わったあとの左手の伸びがいいのですが、それは前が大きい(フォロースルーが大きい)証拠。バットコントロールもうまいと思うし、足や肩もある。彼は投手もやりますが、打って走って守るのは、野球選手の基本ですから。

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