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ヤクルト星知弥が「うまくいっていない感じ」から150キロ台連発で驚異の奪三振率 清水昇が語った変化 (4ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Koike Yoshihiro

「この先は"勝利の方程式"のなかに入れるように......実際、そういうボールは投げています。そのためにも、いいボールを継続して投げて、勝ちとっていかないといけない。相手にやられることもあるでしょうけど、その時に気持ちを切り替えてまた向かっていけるか。打たれる怖さって絶対にあるので、自分でどう乗り越えるか。(プロ)7年目ですからね。ここまでくるのに時間はかかりましたけど、少しでも変われたことは本当によかった」

 4月25日現在、星は10試合に登板して1勝2ホールド、防御率2.25。奪三振率は12.38を記録し、スワローズの最高ブルペン陣の重要なピースとなっている。

 2017年1月に明治大学野球部寮(府中市)で星を取材したことがあった。最速156キロ右腕は、前年のドラフトでヤクルトから2位指名され、2月の一軍キャンプを目前に控えていた。

「理想は藤川球児さんのような真っすぐを投げることです。真っすぐとわかっていても打たれないじゃないですか。それに比べると、自分の真っすぐはまだまだです」

 かつてはそう語っていた星だが、今年はじつに魅力的な真っすぐを投げている。はたして、星はスワローズ初の3連覇へ導くことができるのか。星の快速球から目が離せない。

著者プロフィール

  • 島村誠也

    島村誠也 (しまむら・せいや)

    1967年生まれ。21歳の時に『週刊プレイボーイ』編集部のフリーライター見習いに。1991年に映画『フィールド・オブ・ドリームス』の舞台となった野球場を取材。原作者W・P・キンセラ氏(故人)の言葉「野球場のホームプレートに立ってファウルラインを永遠に延長していくと、世界のほとんどが入ってしまう。そんな神話的レベルの虚構の世界を見せてくれるのが野球なんだ」は宝物となった。以降、2000年代前半まで、メジャーのスプリングトレーニング、公式戦、オールスター、ワールドシリーズを現地取材。現在は『web Sportiva』でヤクルトを中心に取材を続けている。

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