星野伸之が考えた侍ジャパンのスタメンは投手目線で「嫌だな」。自分が現役だったら「WBCには出たくない」と即答した理由も語った (2ページ目)
【1番・大谷は「クリーンナップの役割もできる」】
――7番、8番、9番はどうですか?
星野 7番センターはラーズ・ヌートバー選手(カージナルス)で、8番ショートが源田壮亮選手(西武)、9番キャッチャーが甲斐拓也選手(ソフトバンク)ですね。1番に大谷選手を入れましたが、初回以外は何番から攻撃が始まるかわからない。例えば7番や8番から攻撃が始まった時に、1番に大谷選手がいればクリーンナップの役割もできるかなと。
そうなってくると大量点の期待が持てますし、下位から攻撃が始まる時は逆にチャンスかもしれません。僕がピッチャー目線で考えた時に「嫌だな」と思うオーダーです。
――ヌートバー選手は下位に置く?
星野 アメリカの球場でメジャーリーガーのピッチャーを相手に戦う時は上位を任せてもいいと思いますが、1次ラウンドでは下位打線でもいいのかなという気がします。
【星野氏が考えたベストオーダー】
1番 DH 大谷翔平(エンゼルス)
2番 ファースト 牧秀悟(DeNA)
3番 レフト 吉田正尚(レッドソックス)
4番 サード 村上宗隆(ヤクルト)
5番 ライト 鈴木誠也(カブス)
6番 セカンド 山田哲人(ヤクルト)
7番 センター ラーズ・ヌートバー(カージナルス)
8番 ショート 源田壮亮(西武)
9番 キャッチャー 甲斐拓也(ソフトバンク)
――今大会は日本のほかにも、アメリカやドミニカ共和国をはじめとした各国が豪華なメンバーを揃えています。第1回大会時に比べれば注目度も高まってきたと思いますが、もし星野さんが現役だったら、WBCに出場したいですか?
星野 出場したくないです(笑)。オリックスにいた1998年に、イチロー(シアトル・マリナーズ球団会長付特別補佐兼インストラクター)と一緒にマリナーズのキャンプに参加した時があって。フリーバッティングやオープン戦で登板したのですが、カーブがめちゃくちゃすっぽ抜けるんです。滑って滑ってどうしようもなくて、横に抜けていきそうなぐらいでした。
ボールが抜けるので腕が思い切り振れなくて、カーブも全然曲がらないし、ボコボコに打たれたんです。NPB球ぐらいのしっとりした球で投げられるなら出場したいですが、僕からすると腕が振れないのは致命傷ですし、それで日の丸を背負った戦いに挑むのは難しいと思います。
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